実は難しいサンスベリアの育て方を徹底解説!水のやりすぎには要注意

サンスベリアは老若男女広くから愛され、家や店、事務所など様々な場所で見かけます。
丈夫で手間もいらなくてとても簡単!サボテンや多肉植物みたいだから放っておいても大丈夫!そんなイメージがある観葉植物です。
しかし、独特の性質から、お手入れにはちょっとしたコツが必要です。
種類も多く、形、色様々なものがあります。ちょっと素敵な「いえじかん」を演出してくれるお気に入りの1鉢を見つけたら、早速チャレンジしてみましょう。
目次
観葉植物・サンスベリア(トラノオ)の特徴について
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サンスベリアには様々な種類があります。
葉が平たいもの、細長いもの、ぼてっとしたもの、大きいもの小さいもの、たくさんの種類があります。
原産地は熱帯、亜熱帯アフリカ、マダガスカル、南アジアと暖かい地域に広く分布している植物です。さんさんと陽の当たる場所に自生します。葉っぱは肉厚で、水分を多く含んでユニークな形状でどれもとっても個性的です。
個性的な「サンスベリア」という名前の由来は18世紀イタリアナポリのsansevieriaという土地の王子を記念してつけられたと言われています。
インテリアとしても丈夫で手入れしやすく、人気の高いサンスベリアは、老若男女人気があります。
花言葉は「永久」と「不滅」
サンスベリアの花言葉は永久と不滅です。
丈夫で長持ちする様子がぴったりですね。
この花言葉から、起業のお祝いや新築祝いに多く贈答用として人気があります。お祝い事があった際はぜひ贈り物としてあげたいリストに入れておきましょう。
サンスベリアを元気に成長させる3つのポイント
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手入れがとても簡単なサンスベリアですが、より元気に成長させるためには、ちょっとしたコツが必要です。
基本のお手入れを行いながら、サンスベリア特有のお手入れをマスターしてみましょう。
【その1】日当たりのいい明るい場所
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サンスベリアは明るい場所が大好きです。暖かい時期になると、玄関先やマンションのエントランスに、サンスベリアが置いてあるのをよく見かけます。
しかし、夏場の強い直射日光の当たる屋外などは葉焼けを起こすこともあるので、日よけをするなど工夫が必要です。また、強い光は葉の色を変色させることもあります。
室内で育てる場合
室内で育てる場合は風通しのいい場所に置くようにしましょう。風の流れは植物の生育をよくする効果もありますが、病害虫の予防にもなります。
空気の流れのない場所で育てると、ハダニなどが発生しやすくなることがあります。
植物のためにも、新鮮な空気をお部屋に取り込みましょう。
屋外で育てる場合
暖かい季節、4-9月は屋外でも育てられるほどサンスベリアは丈夫です。しかし、夏場はちょっとした工夫が必要です。
・直射日光や西日は避ける
葉焼けの原因となるので、直射日光は遮ってあげましょう。
・水は暑い時間帯を避けてあげる
日中の暑い時間帯にお水をあげると、鉢の中の水分が温まって根腐れの原因になります。
涼しい時間に水やりをおこなってください。
鉢の中の水分の温度が上昇しないように、テラコッタや厚手の陶器の鉢カバーをつけることもおすすめです。
【その2】5℃を下回る気温や室温には注意
暑さには強いサンスベリアですが、元々が暖かい地域が原産のため、寒さが苦手です。その目安は、品種によって変わりますが「5℃」くらいと言われています。
「寒くても外の玄関にずっと置いてるけど、平気…」そう感じている方も多いと思います。
サンスベリアは、環境に適応する能力が高いので屋外でも越冬する場合もあります。
しかし、株自体が水分を多く持っているため凍ってしまって枯れることもあるので、念のため冬はお部屋に入れてあげましょう。
【その3】季節ごとに水やりの仕方を変えよう
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サンスベリアは基本的に、乾燥気味に管理していきます。
「そんなに水をあげないと枯れるのでは?」と心配になるくらい水やりの頻度が低い観葉植物です。
乾いた土地で生きている植物なので、株にたくさん水を溜め込みます。
そこに、さらにたくさん水をあげてしまうと、バランスが悪くなり枯れてしまいます。水やりのポイントを季節ごとにマスターしてみましょう。
春〜夏は土が乾いてから4~5日後
サンスベリアの水やりのコツは、中までしっかり乾いてから水をやることです。
暖かい時期は、水の蒸発も早いのですがさらに乾かす必要があります。
土の表面が乾いたら、4、5日経ってからお水をあげるようにしてください。
表面が乾いていても、土の中はまだ乾いていないことが多くあります。よく乾いてから水をあげましょう。
秋は土が乾いてから7〜10日後
気温が下がってくると、お水の蒸発がゆっくりになってきます。
土の表面が乾いてから7~10日ほどおいてから水をあげましょう。
冬は水を与えない
冬は休眠し、成長が止まるため一般的には全く水をあげません。
気温が15℃を下回って来た頃から断水を始めます。最低気温が10℃を超えて来た頃から水やりを再開してください。
冬場、生育が緩やかになるとはいえ、陽の光は必要になります。
お部屋の中のなるべく明るい場所においてください。
最近の建物は気密性が高く、保温性も高くなっています。しかし場合によっては、窓際は温度が外気と同じくらいに下がっている場合があります。室内に入れたから大丈夫、と安心していても実際は寒さにさらしてしまうことがあるので窓からは離しておいておきましょう。
また、タイルや土間などで床が冷える場合は、床から土が冷えていくことがあります。下にすのこなど台を置くだけで変わってくるので一工夫してみましょう。
成長を早める肥料の与え方
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サンスベリアは暖かい時期の生長期に肥料をあげても構いません。
しかし、強い肥料を与えると根が痛んだり、間延び、と言って形が悪くなったりするのでゆっくりと効く固形肥料などを与えるだけで十分です。
なかなか大きくならないからと、肥料をあげすぎることは逆効果になります。
品種によってはほとんど成長がわからないものもあります。
もともとサンスベリアはとても成長がゆっくりな傾向があります。
また、弱っている時も肥料はあげないようにしましょう。
観葉植物は往往にして同じですが、弱っている時に肥料を与えてしまうと、「病気の時にご馳走を食べなさい」と強制されていることと同じです。健康な時に与えるようにしましょう。
病害虫の対策について
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サンスベリアは病害虫に強い植物として有名です。しかし丈夫で強いが故に、お手入れを簡単に済ましてしまうと、埃などから病害虫を招いてしまうことがあります。
ほこりまみれの植物にはハダニなどが住みつきやすくなるので、霧吹きなどでこまめにメンテナンスを行いましょう。
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植え替えの方法について
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サンスベリアは成長がゆっくりな品種も多くあります。しかし、根は思っているよりも早く伸びていることが多くあります。コツは、水を絶って株が乾いた状態で行うとうまくいきます。
もし、株が湿っている場合は、日陰で半日から1日乾燥させましょう。基本は、他の観葉植物と同じですが、サンスベリア特有のコツも合わせてご紹介します。
サンスベリアは2年毎の植え替えが理想
サンスベリアは、成長はゆっくりですが、しっかりとした根を張ります。
日当たりの良い土地や荒野で生き永らえるためしっかりとした根を持っています。
健康な根を保つために、2年ほどで植え替えを検討しましょう。
植え替えで失敗しない3つの注意点
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サンスベリアの植え替えは他の観葉植物と基本は同じになります。
土選びなどは専用の土になりますが、手順を一度覚えれば、どの植物にも応用できます。
慣れないうちは、根や葉を必要以上に触らず素早く行いましょう。
【その1】植え替え時期は5〜9月を守る
植え替えの時期は生育期の5~9月頃が適期です。しかし近年では猛暑の影響もあり管理が難しくなってきています。
あまりに暑い日は避け、気候が穏やかな時に植え替えましょう。
【その2】サンスベリアに適した土を選ぶ
・小粒赤玉5:腐葉土:4川砂:1
これが、サンスベリアなどにふさわしい配合になります。
それぞれホームセンターなどで入手できますが、大変な場合は専用の土を購入しましょう。
サンスベリアは水はけの良さが大切なので保水性の高い土は多く配合しないようにしてください。
植え替える前は、必要以上に根が乾燥しすぎてしまうので、土のブレンドは株を抜き取る前に行っておきましょう。
【その3】一回り大きめの鉢に植え替える
どの観葉植物にも共通していますが、植え替えは一回り大きな鉢を選びましょう。3号なら4号、6号なら7号がふさわしい大きさです。
どうせ大きくなるから、と大きな鉢に植え替えると土の容量も大きくなります。土が余分な水を含んで根腐れしてしまいます。
植え替えの手順
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植え替えは根を傷めないように、以下の手順で行うのがコツです。
- ポットや鉢から株をそっと引き抜く
- 古い土をある程度取り除く
- 枯れて細くなった根や痛んだ根を取り除く
- 新しい土で植え替える
ポットから抜けない、鉢から抜けない場合は、優しく手で揉む、下から出ている根を丁寧にほぐすようにしてください。根が湿っている場合は、上手く土と馴染めないことがあるのである程度乾燥させておきましょう。
サンスベリアを増やす2つの方法を紹介
伸びすぎたサンスベリアは株分けによってボリュームを調整することができます。
葉挿しなどもありますが、ビギナーさんには少々難しい繁殖方法です。
観葉植物でいう、挿し木と同じような繁殖方法です。ここでは主に株分けについてご説明します。
【その1】株分け
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株が大きくなって来たら新しい株を作ってリサイズしていきます。これを株分けと言います。
【その2】葉挿し
葉を一枚ピックアップし、カットしてから清潔な土に挿し、株を作る方法になります。
土挿し
- 葉を1枚ピックアップ
- 10センチほど横向きでカットしていく
- 多肉植物用の土に5センチほどの深さで挿す
このような手順で土挿しを行い、管理方法は以下のように行いましょう。
- 植え替えてすぐに水やりはしない
- 10日以上経過したら水をあげる
- 直射日光を避け、日陰に置く
- カビや害虫に注意する
折れた葉なども利用できます。
傷がついた部分は避け、葉をカットして利用しましょう。
水挿し
葉をカットし、切り口が浸るように水につけます。水は1日1回取り替えてください。
約1ヶ月ほどで根が出てきます。品種によっては水挿しが向かないものがあります。
傷んでしまったサンスベリアにも有効!
細長く葉が伸びるサンスベリアはぶつかったり擦れる衝撃により、葉に傷がつくことがあります。
株分けの際に痛んだ葉は、取り除き仕立て直しをすることができます。
少しボリュームダウンしますが、株分けをすることで、新芽や子株が成長しやすい環境になります。
まとめ
サンスベリアはちょっとしたコツをマスターすれば、とても簡単に育てることができます。
季節ごとの管理は切り替えるタイミングが大切です。
そろそろ寒くなってきた、暖かくなってきたという季節の感覚を大事に育てていくと上手くいきますよ。