アボカドの種が観葉植物に大変身!栽培する方法と4つのポイント

アボカドは真ん中に丸くて大きい、つるつるとした種を持っています。
これって、植えたら育つのでは?そう思われている方も多いと思います。
実は簡単に育てることができるんです。
種は植木鉢に土を入れて育てる方法と、水栽培があります。
特に水栽培は根の成長も観察でき、気軽に始めることができるので大変人気です。
今回は「いえじかん」で簡単にできるアボカド栽培方法を大公開します。
目次
アボカドを食べた後の種、どうしてますか?
アボカドはクリーミーでとてもおいしいですよね。
本来はフルーツですが、甘みのない果肉は様々な料理やデザートに多く利用されています。
食べ終わった後は、種を発芽させて育てることができます。
アボカドは本来、10m以上にもなる大きな木です。
メキシコなどで多く育てられてきた品種ですが、寒さには強い方です。
アボカドの英名は「alligator pear」と呼ばれています。
ワニのようなゴツゴツとした皮の様子からこのように呼ばれており、クスノキ科ワニナシ属なので、とても大きくなることが想像できますね。
日本では「Hass」と呼ばれる黒っぽくて果肉の厚い品種が多く流通されています。
園芸品種では「メキシコ系」「グアテマラ系」「西インド諸島系」と分かれている品種の多い植物です。食用として多く流通している「Hass」は「グアテマラ系」になります。
インテリアグリーンとして育ててる上では、鮮やかで爽やかなグリーンはとても素敵です。
しかし、結実させるとなると、花を咲かせ受粉をするようにしなければなりません。
花を多く咲かせるためには、器を大きく育て成熟させる必要があります。
雄花と雌花の成熟スピードが違うので受粉が非常に難しく、受粉には複数の木が必要になります。
結実のためにはオリーブなどのように、開花時期の異なる異品種を植える必要があります。
アボカドは屋外に生える大木なので、種から発芽して育てる状態は幼木と言えます。
地植えが可能かどうかは、地域により異なります。
-5度くらいまでは耐えられると言われていますが、ある程度成熟しないと寒さには耐えきれません。
目安としてはみかんなどの柑橘類が地植えできる地域であれば栽培が可能なようです。
アボカドを観葉植物として育ててみよう!
アボカドを発芽させるためには2つの方法があります。
- 土に植える
- 水に浸す
どちらでも栽培可能です。ポイントは、以下の点が重要になってきます。
- 種の上下を間違えない
- 種を乾燥させない
- 発芽のための温度を保つ
種は「芽がでる場所」と「根がでる場所」が違います。
根がでる場所を水につけないと発芽しないのでよく観察して植え付けましょう。
植え付けは、春頃が育てやすい季節になります。
夜の冷え込みがおさまった頃からスタートすると管理がしやすくなります。
簡単にできる!水栽培の方法を紹介
種から育てる場合は水栽培がとても簡単です。
アボカドは水切れに非常に弱いので、水栽培だと失敗が少なく大きくすることができます。
用意するもの
- アボカドの種
- 爪楊枝
- コップ
以上になります。コップなどはきれいに洗ってから使うようにしましょう。
栄養剤や発根剤は発芽、発根してから使用すれば大丈夫です。
水栽培の方法|4つの手順
水栽培は種を設置して簡単な手入れですぐ発芽します。水栽培が成功するコツをご紹介します。
【手順1】アボカドの種をきれいに洗う
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アボカドの種はきれいに洗います。
私たちが食べる果肉部分は、非常に脂肪分が多く腐食の原因となります。
さらに、発芽を抑制する成分も含まれいるのできれいに洗い流しましょう。
油分が多くうまく取れない場合は薄めた洗剤で洗い流して構いません。
種は乾燥に弱く長い時間空気にさらしてしまうと発芽しなくなります。
すぐに植えつけない場合は、濡れたタオルで種を包んだり、水につけて暗く涼しい場所で保管をおこなってください。
【手順2】容器に固定できるよう種に楊枝をさす
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容器の淵に引っかかるように爪楊枝を刺します。
斜め下向きに中心に向けて爪楊枝を3〜4本刺します。
【手順3】水を張った容器に種を置く
種の1/2~1/3が水に浸かるように置きます。
この際、種の尖っている部分が水に浸らないように注意しましょう。
ここで、種を水没させてしまうと、発芽しなくなります。
爪楊枝で落ちないようにしっかり固定をする必要があります。
ハイドロカルチャーのようにハイドロボールを敷いて水を入れ固定する方法もあるので、管理しやすいように工夫しましょう。
【手順4】芽や根が出てくるのを待つ
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発芽までの日数は1ヶ月ほどになります。
種が割れ、根っこが生えてきます。そしてしばらくすると、上向きに芽が出てきます。
芽が出てきたら、日当たり、風通しの良い場所で育てていきましょう。
特に日当たりが悪いと、すぐに枯れてしまいます。
しかし、芽が出たばかりの時はまだ葉も茎も柔らかくみずみずしいので直射日光は避けます。
直射日光を当てると日焼けしてしまうので、レースのカーテン越しほどの日差しが好ましいです。
水耕栽培を成功させるための4つのポイント
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水栽培を成功させるコツをピックアップしました。
【ポイント1】冷蔵庫に保管した種は避ける
種を発芽させたい場合は常温で保管された種が理想的です。
しかし、青果なので流通過程で冷蔵している場合もあります。
そのため発芽できない場合もあるので、失敗しても何度かチャレンジしてみましょう。
ちなみに、国内では愛媛、和歌山、瀬戸内などで国産のアボカドを生産している農家さんもいらっしゃいます。
生産地域にもよりますが、11月ごろから販売を開始するので、気になる方は各農家やオンラインショップをチェックしてみましょう。
【ポイント2】種の上下を意識して固定する
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種は尖った方を水面から出しておきます。
尖った方から芽、丸い方から根が出るためです。
まずは、2週間ほどすると種の丸い下の部分が割れて根っこが出てきます。
その後芽が出てきます。種の上下を間違えると発芽しなくなってしまいます。
【ポイント3】気温15度以上の時期に開始する
もともと暑い地域の植物なので、発芽と生育には暖かい環境が必要になります。
15度以上が理想的ですが、これは日中の温度ではなく1日の最低気温が15度を下回らない環境が好ましいです。
【ポイント4】水はこまめに取り替える
暖かい時期は、水が汚れたり腐ったりすることも多いので水はこまめに取り替えるようにしてください。根は常に酸素を吸ったり老廃物を出したりしています。
水は日々汚れていくので毎日取り替えましょう。
アボカドは本来とても大きくなる植物です。
木を支えるためにしっかりとした太い根が必要になります。
水替えの際は根を傷つけないようにそっと触るようにしましょう。
大きく育てたいなら発芽後は土に植え替えを!
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より大きく育てたい場合は、種まきから約半年後が植え替え目安になります。
発根した時点で植え替えても構いませんが、発根や発芽の様子を水栽培だとよく観察できるので、しばらく育てていても問題ありません。
乾いた暖かい土地に生える植物なので、排水性の良い土に植え替えるようにしてください。
水栽培でも共通していますが、本来アボカドは屋外で大きく育つ大木です。
観葉植物として室内で育てるためには、日当たりと風通しが最も重要になります。
日当たりは直射日光でも構いません。
一日中ずっと明るく日差しが入る場所で育ててください。
また、屋外の木なので風通しも良い場所が好ましいです。
苗木のうちは風で折れてしまうこともあるので、しっかりとした木になるまでは支柱を立てるようにしてください。
植え替え後に意識したいお手入れの方法6選
水栽培の後に植え替えた場合の、お手入れのコツをご紹介します。
【その1】土の表面が乾いたら水を与える
アボカドは水が大好きです。
水をあげるのは、 “土の表面が乾いとき” になります。
また気温が高い時期に起こりやすい症状として葉が著しく垂れ下がることがあるので、そんな時にはたっぷりと水を与えましょう。
乾燥に弱いアボカドは、すぐに水切れを起こしてしまうので、こまめに水の管理を行ってください。
最初はインジケーターなどを使用すると、水やりのタイミングがわかりやすくなります。
夏はたっぷりと与え、冬は根が腐るのを防ぐために、夏よりも水の量を控えましょう。
【その2】肥料を与えるなら暖かい時期に
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肥料を与えるのは暖かい生育期になります。
寒い時期は成長が弱っているため、根に吸い上げる力がなく、また株本体も肥料を十分に生育に活かせないので株を弱らせる原因となります。
弱っているタイミングであげるのも、風邪をひいている時にご馳走を食べさせるようなものです。逆に弱らせる原因にもなるので注意してください。
【その3】成長具合を見て植え替えを行う
ある程度成長してきたら植え替えをして、より大きく、高く育ててみましょう。
株の成長スピードは非常に早いので、ある程度の高さになり鉢の下から根が出てきたら植え替えましょう。植え替えるときは土が重要になってきます。
・適した土
鹿沼土:保水性や通気性に優れた場ダンスの良い土
赤玉土:水はけがよく根に優しい
川砂:水はけは期待できないが、通気性に優れている
・適さない土
ピートモス・水苔など:保水性が高く根腐れを起こしやすい
鉢底に鉢底石を引き、適した土を使います。
根を傷めないようにそっと植え替えてください。
株が支えられないときは、サイズにあった支柱を利用しましょう。
観葉植物用の土でも大丈夫ですが、メーカーによって様々なブレンドを行っています。
手で触って、サラサラしていない、ふんわりしているものを選びましょう。
ホームセンターや園芸店などではサンプルで感触を確かめることができるので活用してみてください。
【その4】病害虫に注意する
室内で育てるときは、炭疽病やハダニに注意します。
日当たりが悪く、風通しの悪い場所では病害虫が発生しやすくなります。
また、葉の表面に埃がついたままにしていると病害虫にかかりやすくなるので、霧吹きなどでこまめに葉の表面のクリーニングを行いましょう。
アボカドの葉は柔らかいので強く拭いたりすると痛みから弱ってしまいます。
柔らかい布で丁寧に拭くようにしてください。
【その5】2年目以降はバランスを見て剪定
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3月から5月くらいに枝が伸びていたり茂り過ぎていたら、カットしてしまって構いません。
株全体の風通しやバランスを考え剪定するようにしてください。
【その6】成長を止めたいなら摘心を行う
剪定と同じく、3月から5月くらいに「摘心」という方法で高さをコントロールすることも可能です。
株の頂点を摘み取り、高さを調整することができます。
まとめ
アボカドは種から簡単に発芽でき、成長していく様子を観察するのはとても楽しいものです。
綺麗なグリーンの葉はインテリアグリーンとしてとても魅力的なので、ぜひチャレンジして見てくださいね。
初心者でもはじめやすい観葉植物があります。こちらの記事でくわしく解説しています>>人気の観葉植物全20選!初心者におすすめの枯れにくい種類とは?